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【この2.5次元がすごい】桜舞う季節にぴったりなミュージカル「薄桜鬼 志譚」風間千景篇でストーリーとキャストの思いに引き込まれる!

「薄桜鬼」といえば、シリーズ累計100万本を超える大人気ゲーム。アニメ化もされ、幅広いファンをもっている作品です。その「薄桜鬼」を原作としている人気ステージを今回は観劇してきました。それが「ミュージカル『薄桜鬼 志譚』風間千景篇」。もちろん「鬼」というファンタジー要素はありますが、原作も史実に基づいてストーリーが展開されているので、学生時代は「薄桜鬼」を通じて歴史の勉強がはかどったという人も多いかもしれませんね。では早速、ミュージカル薄桜鬼の世界を紹介します!

新選組隊士たちが繰り広げる、忠義と信念の物語

ストーリーのベースは日本人なら誰もが知る新選組の幕末の物語です。新選組は江戸時代末期に反幕府勢力を取り締まるために設立され、町民や農民など武士ではない人々や主君を失った浪士たちが多く集まっていました。新選組をモチーフとした作品は、時代が移り行く中「武士とは何か」ということをフォーカスしたものが多く、そこにロマンを感じてしまいます。「薄桜鬼」もそうで、登場するキャラクターそれぞれの背景は大切なキーワード。今回のミュージカルでもそこが丁寧に描かれているのがわかりました。
 各地から集まる隊士たちは、幕府に対し忠誠を誓い戦っていますが、幕末という時代が彼らを翻弄します。その時に誰のために戦っているのかと、隊士はそれぞれ自身に問われるのですが、観客である私たちも彼らの決断に胸を打たれます。さらに、「薄桜鬼」では登場人物が「変若水(おちみず)」を飲むことで紅い瞳と白い髪を持つ「羅刹(らせつ)」になるのですが、その変若水を飲むかどうかの葛藤も見ごたえがありました。「武士とは」「新選組として誠を背負って戦うということとは」という普遍のテーマがここでも熱く切なく描かれています。
 ファンタジーでありながらも、史実を追って展開されているストーリーは「薄桜鬼」を知らない人にもわかりやすく、私も含め会場中があっという間に引き込まれている様子が伝わりました。

殺陣、ダンス、そして歌……ステージで魅せるキャストたちの演技

ミュージカル「薄桜鬼」の醍醐味といえば、殺陣、ダンス、歌と他ではなかなかないパフォーマンス。ステージだけでなく、客席も使って走り回るキャストたちを追いかけるのはまさに「目が忙しい!」という感じで、油断をしている暇はありません。一体どれだけの練習量が後ろに隠されているのだろうと感動すら覚えました。公演前のオフィシャル会見で土方歳三を演じる和田雅成さんは「この作品では斬って斬られてが多い」と殺陣のシーンの多さについて話していましたが、全編を通して手に汗を握るシーンの連続でした。刀を操り華麗に戦う姿はもちろんですが、注目したいのはその戦い方です。新選組として幕府のために戦い、時代の波に飲まれ自分にとって何が大切か問いながら戦うシーン、そしてそれぞれの答えをもって戦う場面と……見ている私たちにその違いが伝わってくるのはさすがです。

引き込まれるストーリー、熱い演技、そしてキレのいいダンスや歌と最後まで圧倒的なエンターテインメント性をもって観客を楽しませてくれるステージでした。見終わった後は、自分にとって何が大切か、何を信じて生きていくかということを問われているようで、私もがんばろう! と思わせてくれたのが印象的でした。桜が舞う「薄桜鬼」にぴったりな季節に上映された東京公演。美しく儚く、そして力強い「ミュージカル『薄桜鬼 志譚』風間千景篇」は18日から新選組とも馴染みの深い京都で上演です!

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